#001 Taste First ─ 始まりのものがたり。
「焙煎」によって醸し出される、コーヒーの香りと余韻、そしてその味わいを、「蒸留」という技でどこまで表現できるのか。
それが、私たちCLASSIC78のプロジェクトの出発点でした。
Taste First ─ この言葉に込められたこだわりをヒントに、新しいスピリッツを生み出す取り組みが始まりました。

千葉県船橋市。
PHILOCOFFEAの焙煎所に響くのは、焙煎機の静かな回転音と、ほのかに立ちのぼる香りの気配。
そこには「流行」や「効率」ではなく、「おいしさを最優先に考える」という ─ Taste First ─ の魂が息づいています。
「焙煎とは、豆の声を聞くことです。」そう語るのは、焙煎士の佐藤氏。
色や音の微妙な変化を感じ取りながら、豆が最も美しく香る瞬間を見極める姿は職人そのもの。

ロースターは、アメリカ・ローリング社の熱風式を採用。
豆をやさしく包みこむように火を入れることで、雑味のないクリーンな味わいと、香りの透明感を生み出します。
10分と少しの短い時間の中に、職人の全神経と全感覚が注がれています。

焙煎後は、色彩選別機とハンドピックによる二重の選別。
“美しい豆こそが、味の清らかさを生む”という哲学を貫き、欠点豆は徹底的に取り除かれます。
丁寧な仕事で選りすぐられたひと粒ひと粒の均整が、カップの中の澄んだ味わいへと変わっていきます。
生豆の仕入れにも、PHILOCOFFEAの姿勢は一貫しています。
「どんなに小さな農園でも、真摯に豆づくりに向き合う生産者と共に、最高の一杯をつくりたい。」
誠実な生産者との信頼関係が、その唯一無二の味を支えています。

こうして焼き上げられた豆──たとえば、私たちがCoffee Spiritsに選んだ「012」。
それは、World Brewers Cup 2016 世界チャンピオンである粕谷哲氏が、「コーヒー本来の甘さと心地よい酸を、バランスよくしっかりと表現した、日常の一杯として飲んでほしいブレンド」として生み出した、フラッグシップにふさわしい存在です。
華やかで澄みわたる香り。やわらかく包み込むような口当たり。
その奥から、果実のような酸と甘みが調和しながら立ちのぼり、静かな余韻へと続いてゆく。
それはまさに、PHILOCOFFEAが追求する“美しい味”の象徴です。

私たちCLASSIC78がPHILOCOFFEAの豆を選んだ理由は、その味わいの美しさだけではありません。
素材に丁寧に向き合う姿勢や、ものづくりを取り巻く環境への配慮に、私たちの考え方“Living lab for human, eco, economy”と通じるものを感じたからでした。
「Taste First」をキーワードに、香りを壊さず、やわらかさを封じ、深みを引き出す。
日常の一杯として楽しめる、新しいスピリッツの形を探る挑戦は、いま始まったばかりです。
そして物語は、北の大地へと続きます。
キタコブシの香りが、海と森のあいだから立ち上がる─
焙煎を手がかりにした、Coffee Spiritsという名の、もう一つのかたち。
その全貌が、まもなく公開されます。
初回ロットは数量限定にてリリース予定。
「Taste First」から生まれる新しい一滴を、どうぞ最初に体験してください。

